定期通販を導入するメリットとは?成功させるポイントや企業事例を紹介

2024.10.24

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定期通販を導入するメリットとは?成功させるポイントや企業事例を紹介

EC市場規模の拡大に伴い、定期的に商品を購入する定期通販の利用者が増えています。定期通販は顧客にとっては利便性が高まる手段であり、企業にとっても安定した収益が期待できるなどのメリットがあります。

本記事では、定期通販の概要やメリットとデメリット、定期通販を成功させるポイントなどを紹介します。定期通販に使用されるカートシステムの例も紹介するため、EC事業を行っている企業の担当者やショップオーナーの方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

目次

定期通販とは
■商品やサービスを継続的に購入いただく販売手法
■近年は通販サイトの表示などに対する規制が強化されている
■定期通販とサブスクリプションの違い
定期通販のメリット
■低コストで販売できる
■事業計画を立てやすい
■在庫の管理が容易
定期通販のデメリット
■集客までのコストがかかりやすい
■解約トラブルが起きやすい
定期通販を成功させるポイント
■定期通販に適した商材を選ぶ
■適切な価格と量を設定する
■定期購入にステップアップしやすい販売システムを設計する
定期通販のカートシステムに必要な機能
■定期購入機能
■アップセルとクロスセルを効果的に使う
定期通販におすすめのカートシステム
■カラーミーリピート
■W2 Repeat
■メルカート
定期通販の成功事例
■株式会社マッチバンクさま
■株式会社ZERO PLUSさま
■株式会社Oxxxさま
■株式会社Antwayさま
定期通販で安定的な売上を目指そう

 

定期通販とは

定期通販は、定期的かつ継続的に商品を購入していただくビジネスモデル

定期通販とは、1回だけの買い切り型の販売ではなく、定期的かつ継続的に商品を購入いただくビジネスモデルのことです。

本章では、定期通販の基本や直近の動向について紹介します。

■商品やサービスを継続的に購入いただく販売手法

定期通販とは、通信販売において商品やサービスを継続的に購入してもらう販売手法です。一定の間隔で購入してもらうビジネスモデルのため、企業は安定した売上を見込めます。

特に、食品や美容、コスメといった日常的に消費される商品や、健康食品、アンチエイジング商品など特定のニーズや不安を解消する商品との相性がいいといわれています。

商品の定期通販は、購入する顧客にとってはより生活が便利になり、販売する企業にとっては持続的な収益を確保できる点が魅力です。

■近年は通販サイトの表示などに対する規制が強化されている

近年、消費者保護を目的として通販サイトの表示に対する規制が強化されているため、定期通販事業を行う際は注意が必要です。

改正特定商取引法により、通販の申込み最終画面で有料プランへの移行時期や価格、解約条件、無期限・自動更新の有無などの表示が義務付けられました。違反した場合、行政処分や直罰の対象となります。

また、2023年10月から景品表示法にステルスマーケティング規制が追加され、インフルエンサーを活用した広告には「広告」「PR」「プロモーション」などの表示が必要となりました。

※参考:令和3年特定商取引法改正について

■定期通販とサブスクリプションの違い

定期通販と似た販売手法にサブスクリプションがあります。いずれも定額で支払いを行う点で共通していますが、商品・サービスの扱いや捉え方に違いがあります。

定期通販は、同じ商品を繰り返し購入することに重点を置いた販売モデルです。そのため、例えば、毎月決まった日に特定の商品を受け取ることになります。一方、サブスクリプションは、定額で柔軟なサービスを提供することに焦点を当てており、いわば商品やサービスの使用権を購入する形態です。

 

定期通販のメリット

定期通販の主なメリットは、低コストで行える、事業計画が立てやすい、在庫管理なこと

定期通販は比較的、低コストで行える販売モデルです。定期的に売上が立つため事業計画を立てやすく、在庫管理がやりやすいメリットもあります。

ここでは、定期通販ビジネスのメリットを詳しく解説します。

■低コストで販売できる

定期通販の大きなメリットの1つは、低コストでの販売が可能な点にあります。取り扱う商品が限定されている定期通販は、多くの商品を扱う総合通販と比較して管理コストがおさえやすい傾向にあります。さらに、実店舗を構える必要がないため賃貸料や人件費も削減できます。

取り扱う商品が限られていることで、配送管理の効率化が進み、運営コストの更なる低減も図れるでしょう。コストをおさえて安定した収益を得ることが期待できるため、企業にとって魅力的なビジネスモデルといえます。

■事業計画を立てやすい

顧客が契約期間中は安定した売上が見込めるため、事業計画を立てやすいという点もメリットです。企業としては、今後の収益を見通したうえで仕入れやキャンペーンの計画を効果的に実施することができるでしょう。例えば、年間契約を結んだ顧客数に基づいて在庫を適切に管理したり、季節ごとのプロモーションを展開したりすることが可能です。

安定した売上基盤があることで、中長期的なビジネス戦略の構築が容易になり、事業の持続可能性を高めることができます。

■在庫の管理が容易

商品が定期的に売れるため、定期通販では必要な在庫数をより正確に予測し、過剰在庫や在庫切れのリスクを低減することが可能です。

また、売れ行きが規則的であるため、在庫の補充や管理を効率化できる点も大きなメリットです。例えば、毎月一定数の商品が売れると予測できれば、無駄な在庫を抱えることなく、スムーズで生産性の高い運営を行えるでしょう。

 

定期通販のデメリット

定期通販の主なデメリットは、集客までのコストがかかりやすい、解約トラブルが発生しやすいこと

定期通販ならではのメリットがある反面、顧客集客の難易度が高く、解約トラブルが起きやすいなどのデメリットもあります。

■集客までのコストがかかりやすい

定期通販は集客にかかるコストが大きい傾向にあります。

通信販売で商品を知ってもらうには、まずECサイトへのアクセス数を増やす必要があります。特に、認知度が低い商品・サービスの場合はより多くの広告投資やキャンペーンが必要となり、顧客を増やすためのコストもかさみます。

例えば、認知度を高めるには、動画広告やSNS広告、リスティング広告など、複数の広告手法を活用する必要があるでしょう。また、購入につなげるには、初回購入にお試し価格や特典を設けるなどの施策も検討したいところです。

定期通販の成功には、効果的なマーケティング戦略と広告ツールの活用が重要といえるため、その分集客までにはコストがかかりやすいことを念頭においておきましょう。

広告費への投資を加速させたい場合は、BNPL(後払い)サービスを活用するのも手です。例えば、弊社で提供している、広告費の4分割・後払いサービス「AD YELL(アドエール)」(※1)では、通常は一括での支払いが発生する広告費を、分割・後払いにすることで、キャッシュフローの圧迫を軽減し、早期に、簡単に、集客投資することが可能になります。

詳しくは弊社サービスサイトをご覧ください。

「AD YELL」を詳しく見る

 

※1 「AD YELL」は、バンカブルが提供しているWeb広告の出稿費用を4回に分割・後払いが可能となるサービスです。請求書払いと法人カード払いに対応しており、オンラインによるお申し込みから最短3営業日でご利用が可能になります。原則として、担保や連帯保証人のご用意が不要(*)で、融資ではなく立替でサポートするため、今後の事業者さまの借入枠にも影響を及ぼしません。これらのサービスを通じて、事業者さまのキャッシュサイクルを改善し、運転資金を圧迫しない形で事業成長を支援いたします。
*「担保・連帯保証不要」は原則であり、場合によってはその限りではありません。ご了承くださいませ。

■解約トラブルが起きやすい

定期通販には、解約トラブルが起きやすい側面があります。特に、定期通販であることを十分に理解せずに契約した顧客が、継続購入を求められることに不満を持ち、解約を求めてトラブルに発展するケースがあります。例えば、2回目以降の決済が自動で行われた際に、「意図せず継続購入させられた」と感じた顧客からクレームが寄せられることも考えられます。

このようなトラブルを避けるためには、定期通販であることを明確に説明し、強引な定期購入への誘導を避ける体制をつくることが必要です。企業には顧客との信頼関係を築くためにも、透明性のある対応を心がけることが求められます。

 

定期通販を成功させるポイント

定期通販を成功には、商材選びや適切な価格と量の設定、販売システムの設計がポイントとなる

定期通販を成功させるためには、いくつかのポイントがあります。本章では、定期通販に向いている商材選びや価格設定、定期購入を促す設計について、詳しく解説します。

■定期通販に適した商材を選ぶ

定期通販を成功させるためには、第一に商材選びが重要といえます。特に、高単価で顧客が継続的に活用してもらえる商材は、定期通販と相性がよいでしょう。

例えば、美容品や健康食品は、効果を実感するために継続購入してもらえる可能性が高い傾向にあります。また、雑誌や新聞など定期的な購読が期待できる商材も適しています。

定期通販のビジネスモデルと顧客のニーズに合った商材を選ぶことで、定期通販の成功につながります。

■適切な価格と量を設定する

商品の価格と量を適切に設定することもポイントです。

食品や化粧品の定期通販が解約される理由として、よく挙げられるのは「余ってしまった」というケースです。購入者の立場で考えると、定期通販は定期的に出費が発生するため、「買い切り型商品よりも高い金額の商品」が敬遠されるのも無理はないでしょう。また、量が少なすぎて次回の購入前に切れてしまう、という場合も解約の原因となります。

適切な価格と量を設定することで顧客満足度を高め、解約を防ぐことにつながるでしょう。

■定期購入にステップアップしやすい販売システムを設計する

定期購入は継続的な支払いが発生するため、顧客が初回購入を決定するまでには高いハードルがあります。ハードルを下げるためには、比較的購入しやすい商品を用意し、そこから定期購入へ自然にステップアップできる仕組みを設計することがポイントです。

例えば、初回トライアル商品や初回割引を提供するなどです。顧客が商品を試しやすくすることで、その後の定期購入への移行を促進できます。

顧客の負担を軽減し、定期購入へのスムーズな移行を実現できる施策を検討しましょう。

 

定期通販のカートシステムに必要な機能

定期通販を行うには定期購入機能などのカートシステムが必要

インターネット上で通信販売をする際に必要なのが、受注や在庫管理など行うカートシステムです。カートシステムにも種類があり、機能が異なるため、しっかり確認しておきましょう。

■定期購入機能

定期通販を行うには、カートシステムに定期購入の機能が必須です。定期購入の機能があると、任意の間隔で自動的に受注処理や決済処理を行えるようになります。

システムにより機能の詳細は異なりますが、例えば、「毎週」「毎月」「3カ月ごと」など、購入間隔を顧客が自由に設定できるシステムが理想的です。

柔軟な機能性があることで顧客の利便性が高まり、継続的な購入への寄与も期待できます。

■アップセルとクロスセルを効果的に使う

単に定期的に商品を販売するだけでなく、アップセルとクロスセルを効果的に活用することで、さらなる売上の向上が期待できます。顧客一人当たりの売上を増加させ、ビジネスの成長を加速させられるでしょう。

アップセルで定期購入への移行を狙う

アップセルとは、顧客が購入している商品と同種でより上位の商品を提案し、購入を促す手法です。定期通販においては、既存顧客に対して上位の商品や定期コースを提案することで、顧客単価をアップさせることができます。

例えば、単品購入の顧客に「定期購入がお得です」や「◯割以上のお客さまが定期購入を選んでいます」といった文言を表示し、定期購入への移行を促すといった対策が考えられます。

クロスセルで別商品の購入も促す

クロスセルとは、今購入している商品に加えて、別の商品も購入してもらうこと、また顧客が購入しようとしている商品と組み合わせて使用できる商品の購入を促す手法です。つまり、定期購入している商品に関連する新商品や、季節の商品を提案することで、顧客に追加購入を促します。

例えば、化粧水を定期購入している顧客に新商品の美容液をすすめたり、健康のためにごぼう茶を定期購入している顧客にほかの健康食品を提案するなど、関連性の高い商品をすすめることがポイントになります。

クロスセルを適切に行うことで、顧客満足度を高めながらショップ全体の売上の向上も期待できます。

 

定期通販におすすめのカートシステム

定期通販におすすめのカートシステム

定期通販に使用できるカートシステムをご紹介します。それぞれの特徴について解説ます。

■カラーミーリピート

カラーミーリピートは、GMOペパボ株式会社が提供する定期通販向けのカートシステムです。さまざまなページからリピート通販を行える「どこでもリピート」機能により、現在運営中のホームページやブログにリンクタグを埋め込むだけで、簡単に定期通販を開始できます。

また、初期費用が0円で始められるため、コストをおさえつつ導入できる点も魅力です。定期通販を手軽に始めたい企業にとって、有用な選択肢といえます。

※参考:リピート通販ページ作成サービス|カラーミーリピート

■W2 Repeat

W2 Repeatは、W2株式会社が提供するカートシステムです。特に、定期通販向けの機能が充実しており、スタートアップ企業から大企業まで幅広い企業で活用されています。

フォーム一体型機能や解約防止に効果的な機能など、1,000以上の機能を搭載しており、顧客満足度を高めるためのさまざまなアプローチが可能となっています。専門チームによるサポート体制も整っているため、定期通販に関する情報提供や支援を受けたい企業にマッチしたサービスです。

※参考:W2 Repeat|D2Cリピート通販向けECプラットフォーム

■メルカート

メルカートは、株式会社エートゥジェイが提供するクラウド型のECカートシステムです。購入者に一定間隔で商品を自動発送する「定期購入機能」が標準で搭載されています。また、注文合計金額や注文回数に応じてランクが自動で更新される機能もあり、顧客のロイヤリティ向上を図ることが可能です。

EC事業の立ち上げに関しても手厚いサポートを行っています。準備するものやシステムの操作方法、売上の向上につながる機能の使い方など、公開(ローンチ)まで無料で支援してもらえます。

初めてEC事業を行う企業や、定期通販事業をより効率的に進めたい企業にとっておすすめのツールです。

※参考:【メルカート】売上が上がる!クラウドECサイト構築プラットフォーム

 

定期通販の成功事例

定期通販の成功事例

定期通販の成功事例を紹介します。具体的な企業名やサービス内容なども紹介していきます。

■株式会社マッチバンクさま

株式会社マッチバンクは、「快糖茶(かいとうちゃ)」や置き換えダイエットスムージーの「AOJIRU SMOOTHIE」などの健康食品を定期通販で販売しています。そのほか、医薬部外品も定期通販の対象として取り扱っており、健康志向の顧客をターゲットに、定期通販を通して継続的なサポートを提供しています。

商品の販売にあたっては、顧客のニーズに合わせた定期購入プランを用意し、長期的な活用を促進することで、安定した売上を実現しています。

顧客の健康ニーズに対応した商品ラインナップと柔軟なプラン設計により、成功した事例の1つです。

※参考:株式会社マッチバンクさま事例

■株式会社ZERO PLUSさま

株式会社ZERO PLUSは、機能性表示食品やサプリメントの開発とインターネット通販事業を展開している企業です。特に、40〜60代をメインターゲットとした「尿酸と脂肪のダブルバスター」という機能性表示食品を、大手ECサイトであるAmazonや楽天市場で定期通販しています。

ZERO PLUSでは、Webでの集客が先行投資型のビジネスになりがちという課題を抱えていましたが、「AD YELL」を活用することで、その問題を解決しました。定期通販の成功の要でもある広告投資に、適切なタイミングでアクセルを踏めたことが事業成功の一因となっています。

ターゲット層に合わせた商品選定を行うだけでなく、適切なマーケティングの実施が定期通販の成功に寄与することが伺える事例です。

※参考:株式会社ZERO PLUSさま事例

■株式会社Oxxxさま

株式会社Oxxxは、幼児向けの冷凍食品宅配サービス「mogumo(モグモ)」を展開しており、2022年5月5日のこどもの日に公式オンラインストアで一般販売を開始しました。

幼児食に困っている顧客に寄り添った、「単なる時短商品ではない、栄養バランス・味・安心安全の3つを追求した」幼児食を販売し、初回注文後の継続率8割以上もの大きな成功をおさめています。「子ども自身が食の楽しさを体験することと商品を、セットにした」商品を提供することで、他社との違いを打ち付けたことも成功の要因といえるでしょう。

株式会社Oxxxさまでも弊社の「AD YELL」をご活用いただいており、「攻めの施策」をサポートさせていただいております。

SNS広告などを通してさらに認知度を高め、成長を続けている企業です。

※参考サイト:株式会社Oxxxさま事例

■株式会社Antwayさま

株式会社Antwayは、家庭料理の配達サービス「つくりおき.jp」を運営し、2つの定期プランで家庭料理を定期通販しています。サービス開始から3年弱で累計600万食を提供するという実績を達成しました。

「冷蔵の方が美味しく安心して食べられる」という顧客の想いに寄り添うため、あえて冷凍ではなく冷蔵での宅配を行っています。ターゲット層へのインタビューや自社キッチンでの試作や検証などを行い、顧客にとって魅力的な商材に磨き上げた点も成功要因と考えられます。

手元にキャッシュをしっかり残し、資金調達が長引いても事業を継続できるよう、「AD YELL」もご活用いただいています。次なる資金調達、次なる成長ステージまでの中継ぎ的な役割で活用していただくなかで、さらなる事業成長を遂げている企業事例です。

※参考サイト:株式会社Antwayさま事例

 

定期通販で安定的な売上を目指そう

定期通販で安定的な売上を目指そう

定期通販は、顧客に継続的に商品を購入していただくことで、安定した売上を見込めるビジネスモデルです。事業計画が立てやすく、在庫管理が比較的容易などのメリットがあります。

定期通販を成功させるには、適切な商材選びが不可欠です。また、集客にコストがかかりやすいため、キャッシュフローに不安がある場合は、BNPL(後払い)サービスの活用も検討するとよいでしょう。

成功事例で紹介したように、広告費の4分割・後払いサービス「AD YELL」を活用することで、定期通販事業の成長につながった企業もあります。適切な戦略を立て、適切なタイミングで実行していくことで、事業の成功と成長につなげていきましょう。

 

「AD YELL」を詳しく見る

 


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