オリーヴ兄弟の志を未来へ繋ぐ、新しいファイナンス手法「AD YELL」— 小豆島を持続可能な観光地に育てる新戦略に迫る
瀬戸内海に浮かぶ小豆島で、オリーブの恵みを活かした事業を展開する小豆島ヘルシーランド株式会社。オリーブ関連商品の製造・販売を主力としながら、「妖怪美術館」や古民家施設の運営など、地域活性化に向けた取り組みを行っています。
同社は事業拡大に伴い、不動産購入費やリノベーション費、広告宣伝費が同時発生し、キャッシュフロー管理に大きな課題を抱えていました。これらの費用が積み重なり、適切な資金管理の必要性が高まっていました。
この状況に対応するため導入されたのが、Web広告に特化した、4分割・後払い(BNPL)サービス「AD YELL(アドエール)」です。
「AD YELL」の導入により、Web広告への迅速かつ柔軟な投資が実現し、事業の拡大が可能になったと、小豆島ヘルシーランド株式会社の”オリーヴ兄弟”こと代表取締役社長 柳生敏宏氏と副社長 柳生忠勝氏は語ります。
オリーブを軸に小豆島の未来を創る、柳生兄弟の挑戦と事業展開
――まず、これまでの経歴について教えてください。
柳生敏宏氏(以下、柳生): 小豆島出身の私は、千葉の大学卒業後、島に戻り金属加工業に従事しました。その後、父が創業した小豆島ヘルシーランドに入社し、オリーブ事業の経験を積みました。2006年、28歳で代表取締役社長に就任。当初は父が会長を務めましたが、2013年に父が相談役に退いてからは、私一人で代表を務めています。
柳生忠勝氏(以下、柳生【副社長】): 私も高校まで小豆島で過ごし、東京の大学を卒業後、出版社に27年間勤めました。2005年、25歳のときに小豆島に戻り、小豆島ヘルシーランドに入社しました。本格的に経営に参画し始めたのは2019年2月からです。
現在は、販売から製造、農園の管理まで幅広く担当しています。また、「妖怪美術館」といった新規事業の立ち上げも手掛けています。
――あらためて、貴社の事業内容をご紹介ください。
柳生:弊社は、オリーブを中心にさまざまな事業を展開しています。創業当初は、「小豆島ヘルシービーチ」という海水浴場を運営していましたが、同時期に開始したオリーブ化粧品の販売が、後の事業発展の基盤となりました。
1992年にオリーブの化粧品事業を本格化し、1994年には現在の主力商品であるオリーブオイルの開発に成功しました。2016年には「オリーヴ健康科学研究所」を設立し、オリーブの機能性を研究、日本初の機能性表示食品となる食用オリーブオイルの販売を開始しました。
柳生:また、地域活性化にも注力し、特に、観光・文化事業を推進しています。
その代表的な例が、2011年5月に古い建物を活かした美術館です。こちらの美術館は、2010年に開催された瀬戸内国際芸術祭での経験から着想を得ました。アートを観るために、わざわざ小豆島まで足を運ぶ人々の姿から、「アートには人を惹きつけ動かす力がある」と実感して始めた事業です。初期は現代美術が中心でしたが、現在は妖怪をテーマにした展示で運営しています。
柳生:さらに、近年は簡易宿所事業も始めており、父から受け継いだ古民家をリノベーションして運営しています。現在、約8軒の古民家施設を管理しています。
――多方面で事業を展開されていますが、その背景にある想いや経営方針について教えてください。
柳生:現在の事業方針は、通販事業を成長させつつ、小豆島を中心に持続可能な地域づくりを進めることです。「1000年続くオリーヴの森をつくる」というビジョンのもと、オリーブの植樹と人口減少への対応を両立させることを目指しています。単にオリーブの栽培だけでなく、人とオリーブが共生する持続可能な環境をつくりたいと考えています。
また、事業を進めるうえで、「人との出会い」を非常に大切にしています。オリーブ化粧品事業は、専門家との出会いから始まりましたし、簡易宿所・民泊事業は、ある大学生との縁がきっかけでした。弊社は「人との出会いで事業が始まる会社」といえます。
柳生【副社長】:私たちは小豆島と外部の人々をつなぐ「ハブ役」になりたいと考えています。島の人口が減少するなかで、外部と協力して島民が豊かに暮らす新しい方法を模索しています。実際に事業をしている人たちと新しいものをつくり、成功することで互いに幸せになれる関係を築いていきたいです。
売上以外の評価基準でキャッシュフローの課題を解決する「AD YELL」の魅力
――「AD YELL」はどのようなタイミングで導入されたのでしょうか。導入前の課題についても教えてください。
柳生:「AD YELL」導入前は、事業拡大に伴い、特にキャッシュフローの管理が大きな課題となっていました。
具体的には、空き家事業や簡易宿所事業に関連する不動産購入費やリノベーション費、さらに通販事業の広告宣伝費など多額の支出が重なり、キャッシュフローに大きな負担がかかっていました。
事業を拡大したいという想いはあるものの、同時に発生する多額の支出をどのように管理するかが悩みの種でした。こうした状況下で、キャッシュフローの改善と効率的な資金管理の必要性を強く感じていました。
ーーなぜ「AD YELL」の導入に至ったのか、その理由を教えてください。
柳生:最も大きな理由は、「AD YELL」が従来の金融機関とは異なるアプローチを取っていたことです。通常、融資の評価基準といえば現状の売上が中心になりますが、「AD YELL」は広告実績なども評価の基準にしているんです。これは非常に新しい視点だと感じました。
柳生【副社長】:広告費の分割・後払いは、目の前のキャッシュフローの課題解決にも直結しますからね。
柳生:その点も非常に大きかったですね。最終的に「AD YELL」を導入したのは、弊社の事業モデルや成長戦略を理解し、それを適切に評価してくれるシステムであることが決め手となりました。
ーー「AD YELL」を導入してみて、具体的に感じたメリットについてお聞かせください。
柳生:「AD YELL」を導入して最も感じたのは、利用までの迅速さです。担保や過去実績よりも未来の事業成長を重視した視点で向き合っていただけるため、スムーズにサービスを活用できました。このスピードは、ビジネスの速度を保つうえで重要だといえます。
また、資金繰りの面でも大いに助かっています。私たちの商品は、季節によって顧客集客数が変動するため、ピークシーズン時には強力な広告出稿が必要になります。そのため、多額の広告費を分割で支払えるのは、非常に便利です。広告キャンペーンをタイムリーに実施できるようになり、予算の調整がしやすくなりました。
弊社は、Web広告への投資を今後に向け増やしていく方針です。「AD YELL」は、担当者の方がデジタルマーケティングや広告投資に対する理解が深いため、非常に心強いパートナーです。
「AD YELL」はデジタルマーケティングの強化と事業拡大に欠かせない存在
ーー「AD YELL」をどのような会社におすすめしたいとお考えですか?
柳生:「AD YELL」は、特に価格変動の激しい原材料を先行購入する必要がある企業には大きな助けとなります。例えば、私たちの場合、広告費を分割支払いすることで、原料調達のための資金を確保できます。
また、スタートアップ企業や事業実績が少なく、金融機関からの融資が難しい企業でも、「AD YELL」ならではの審査基準があるため、広告費の調達に役立ちます。
さらに、広告に投資したいが、手元資金が先行してキャッシュアウトすることに不安がある企業にとっても、有効だと考えます。広告費を後払いで分割できるため、資金状況に縛られることなく、タイムリーに広告を展開できます。
「AD YELL」は広告投資に対する安心感を与え、事業成長を力強く後押しするサービスだと感じています。
ーー最後に、今後の事業展望をお聞かせください。
柳生:当面の目標は、デジタルマーケティングの強化と新規事業を通じて、小豆島の魅力を引き出し、持続可能な観光地として成長させることです。2年後には、新規顧客集客におけるWeb広告の比率を、50%以上に引き上げる予定です。
こうした新しいアイデアを迅速に実現するためには、バンカブルさんのサポートが不可欠です。今後も「AD YELL」を活用しながら、オリーブを中心に多様な事業展開を進めていきたいと考えています。
<本記事は、取材時点の情報です>
ADYELLを活用して、
さらなる事業成長へ