Google広告の費用はいくらが目安?料金形態や広告種類別の費用相場を紹介
Web広告の媒体はGoogleやYahoo!、YouTube、LINEなど多岐に渡るため、どの媒体に出稿するのがいいか悩んでしまうことは多いのではないでしょうか。活用する媒体により広告の種類や費用、アプローチできる層も異なるため、広告効果の最大化を目指すには自社に適した媒体を選ぶことが大切です。
本記事では、Web広告媒体の一つである「Google広告」について解説します。Google広告の料金形態や費用相場、費用をおさえるポイントなども紹介していきます。自社の広告戦略を策定する際にご活用ください。
目次
Google広告費用の料金形態
■クリック課金制(CPC)
■インプレッション課金制(CPM)
■コンバージョン課金制
■広告視聴課金制(CPV)
【広告種類別】Google広告の費用相場
■リスティング広告
■ディスプレイ広告
■ショッピング広告
■アプリ広告
【目的別】Google広告費用の予算を決める方法
■クリック数を増やしたい場合
■CVを増やしたい場合
Google広告の費用をおさえる方法
■ターゲットを絞り込む
■除外キーワードを設定する
■マッチタイプを設定する
Google広告の費用対効果の測定方法
■STEP1:コンバージョントラッキングの設定
■STEP2:Googleアナリティクスと連携
■STEP3:各指標を確認する
Google広告の効果をより高めていくために
■広告代理店を活用する
■広告代理店を活用した際にかかる費用の相場
費用をおさえながらGoogle広告の効果の最大化を目指そう
Google広告費用の料金形態
Google広告にはクリック課金制やインプレッション課金制などのさまざまな料金形態があり、広告費用や費用対効果は、それぞれの料金形態により変動していきます。
■クリック課金制(CPC)
クリック課金制(CPC)は、広告をクリックされたときのみ費用が発生する料金形態です。広告費用は「クリック数×クリック単価」で計算されます。例えば、クリック単価が50円で広告が100回クリックされた場合、支払う広告費用は5,000円となります。広告が表示されただけでは費用は発生しません。
ユーザーがクリックをした場合、つまり商品やサービスに興味をもった場合にのみ費用がかかるため、広告のコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。
クリック課金制はWebサイトへの誘導や商品購入、資料請求など、ユーザーに特定の行動を促す広告に適しているといえるでしょう。
■インプレッション課金制(CPM)
インプレッション課金制は、広告の表示回数に応じて費用が発生する課金方式です。Google広告ではCPM(Cost Per Mille)を指標として計算され、基本的には1Mille(1,000)impごとに課金が発生します。
広告の表示数が多ければ多いほど、より多くの人々の目に触れ、結果としてその商品やサービスの認知度が高まります。そのため、インプレッション課金制はブランドイメージの確立や新商品の導入時に役立つ手法といえるでしょう。
■コンバージョン課金制
コンバージョン課金制は、ユーザーが商品を購入したり資料を請求したりするなどの具体的な成果が得られた場合のみ費用が発生する方式です。
コンバージョン課金制は、ユーザーが商品を購入したり資料を請求したりするなどの具体的な成果が得られた場合のみ費用が発生する方式です。
次の利用要件を満たすと設定できます(※1)。
- ディスプレイキャンペーンであること
- キャンペーンごとに予算を設定していること(共有予算は利用できない)
- 過去 30 日間にアカウントのコンバージョン数が100 件を超えていること
- コンバージョンの90%はユーザーが広告をクリックしてから7日に発生していること
※1 参考:Google広告ヘルプ
コンバージョン課金制は、実際に成果が生まれなければ費用がかからないため、無駄な広告費を削減できるメリットがあります。例えば、ディスプレイキャンペーンでこの方式を選択した場合、誤クリックによる不必要な費用が発生する心配がありません。
このように、コンバージョン課金制は広告効果を測定しやすいため、特に成果を重視する広告戦略に適しているといえます。
■広告視聴課金制(CPV)
広告視聴課金制(CPV)は、ユーザーが動画広告を視聴するたびに費用が発生する料金形態です。広告視聴としてカウントされる基準は、媒体や広告の種類によって異なります。例えばGoogle広告では、広告を30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴した場合、または動画に対して操作を行った場合のいずれか早い方でカウントされます。
広告視聴課金制は、商品の質感や使用感を動画で表現し、消費者にアピールしたい場合に適しているといえるでしょう。動画広告は、テキストや画像だけでは伝えきれない情報を提供できるため、視聴者の関心を引きやすく、効果的なマーケティングが期待できます。
動画の魅力を活かした広告戦略を行いたい場合に適しているといえるでしょう。
【広告種類別】Google広告の費用相場
Google広告の費用は、広告の種類によって異なります。広告の種類ごとの特徴や費用相場を見ていきましょう。
費用は広告の種類や状況によっても変わるため、あくまで目安としての参考数値となります。
広告の種類 | 特徴 | 料金形態 | 費用相場 |
リスティング広告 | ユーザーがGoogle検索した際に検索結果画面に表示されるテキストタイプの広告 | クリック課金制 | 月に15~50万円程度 |
ディスプレイ広告 | WebサイトやYouTubeなどの広告枠に表示される画像や動画の広告 | ・クリック課金制 ・インプレッション課金制 ・コンバージョン課金制 |
月に20~60万円程度 |
ショッピング広告 | 検索結果の画面に商品の画像や名称、価格などを表示できる広告 | クリック課金制 | 月15~25万円程度 |
アプリ広告 | Google検索やGoogle Play、YouTubeなどの主要サービスでアプリを宣伝する広告 | クリック課金制 | 月20~25万円程度 |
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■リスティング広告
リスティング広告はGoogle検索時に検索結果画面に表示されるテキスト広告で、検索連動型広告ともいわれています。広告費用は、キーワードの入札単価と広告ランクなどによるオークション制によって掲載順位が決定し、費用はクリック課金によって計算される仕組みです。
ユーザーが検索したキーワードに基づき広告が表示されるため、商品へのニーズが高いであろうユーザーにアプローチできるというメリットがあります。例えば、キャンプ用品を販売しているメーカーが、「テント」というキーワードを検索するユーザーに対して、自社の扱うテントの広告を表示するというイメージです。
リスティング広告についてはこちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
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リスティング広告とは?費用の仕組みや相場、予算を決める方法を詳しく解説
■ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、WebサイトやYouTubeなどの広告枠に表示される、画像や動画の広告です。クリック課金制、インプレッション課金制、コンバージョン課金制があり、目的に応じて選択できます。例えば、ブランド認知度を高める目的であればインプレッション課金制が、具体的な成果を求める場合はコンバージョン課金制を採用するのがよいでしょう。
ディスプレイ広告のなかでも動画広告は、テキストだけでは伝えづらい情報をアピールできるメリットがあります。しかしユーザーが動画をスキップするケースも多いため、コンバージョン率が低迷しやすかったり、制作費が高額になりやすかったりする点には注意が必要です。
多様なニーズに対応しやすいため、マーケティング手法として広く活用できる広告です。
■ショッピング広告
ショッピング広告は、検索結果に商品の画像や名称、価格を表示する広告です。ユーザーの検索キーワードと連動して、実際の商品を見せることができるため、ユーザーの興味を引きやすく、購入に直結しやすい効果的な広告手法といえるでしょう。
料金形態としてはクリック課金制で、広告がクリックされたときのみ費用が発生します。費用の相場は月に15万円から25万円程度で、予算に応じて広告戦略を立てることが可能です。
商品の詳細情報を作成する必要があるため、掲載開始までの準備にほかの広告形式よりも時間がかかることがあります。
■アプリ広告
アプリ広告はGoogle検索のほか、Google Play、YouTubeなどのプラットフォームを活用してアプリを宣伝する広告形式です。クリック課金制を採用しており、1クリック当たりの費用は50円から100円と比較的安価です。費用相場は月に20万円から25万円程度とされています。
アプリ広告は、アプリのダウンロードを促進することに特化しているため、アプリでコンテンツを提供しているケースや、アプリというチャネルをユーザーに提供したいケースに向いているでしょう。
【目的別】Google広告費用の予算を決める方法
Google広告費用の予算を決める方法を、目的別に紹介します。自社の目的やマーケティング戦略に照らし合わせて検討してみてください。
広告戦略全体の予算を決める際には、ユニットエコノミクスの指標や前年度の収益なども活用できます。詳しくはこちらの記事でも解説してるので、参考にしてください。
関連記事:
スタートアップ企業に効果的な広告戦略とは?広告効果を高めるポイントや成功事例を紹介
■クリック数を増やしたい場合
次のような目的がある場合は、クリック数を増やすことが一つの戦略となります。
- 商品やサービスの認知度向上
- Webサイトへのトラフィックの増加
- マーケティングデータの収集
目標設定クリック数が増えれば商品やサービスの認知度は高まり、一定成果につながりやすくなります。
クリック数を増やしたい場合は、クリック単価と目標クリック数をかけ合わせることで必要な予算感を把握できます。例えば、クリック単価が100円で目標クリック数が10,000回の場合、必要な予算は100万円となります。
■CVを増やしたい場合
商品の購入や資料請求などのCVを増やしたい場合は、目標のコンバージョン数とコンバージョン単価をかけると予算感を把握できます。例えば、目標コンバージョン数が10件でコンバージョン単価が5,000円なら、予算は50,000円が目安となります。
成果に基づいた広告戦略を立てる場合は、この方法をとることで必要な予算を算出できます。具体的なコンバージョン目標と単価を設定することで、投資対効果の最大化を目指した効率的な広告運用が可能となるでしょう。
Google広告の費用をおさえる方法
本章では、Google広告の費用をおさえる具体的な方法について紹介します。
■ターゲットを絞り込む
広告成果をあげつつ費用をおさえるためには、Google広告の配信先を絞り込むことが大切です。Google広告では、年齢や性別などのユーザー属性、配信地域、時間帯などを細かく設定できます。クリック率やコンバージョン率が高いターゲット層に焦点を当てた広告展開が可能になり、結果として無駄な広告費を削減しつつ効果的なコンバージョンを期待できます。
ただし、ターゲットをあまりにも限定しすぎるとアプローチできるユーザー層が狭まり、広告配信ボリュームが減少しかねません。ターゲットの絞り込みのバランスを取ることが、Google広告での効果的な費用対効果を達成する鍵といえるでしょう。
また、ターゲットの絞り込みについて、今後制限が強化される可能性がある点に注意が必要です。2024年4月に延期が発表されましたが、GoogleではGoogle Chromeブラウザにおいて3rd Party Cookie(サードパーティクッキー)を廃止する方向で動いています。すでにSafariブラウザではほとんどトラッキングができない状態に制限されています。
規制が強化されることでマーケティングに影響する可能性も高いため、ポストクッキー時代の動きも注視しておきましょう。
ポストクッキー時代とターゲティングの関係については、次の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
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リスティング広告とは?費用の仕組みや相場、予算を決める方法を詳しく解説
■除外キーワードを設定する
Google広告の費用効率を高めるためには、除外キーワードの設定が有効です。除外キーワードを設定することで、登録したキーワードに対し、広告を配信しないようにすることができます。
関連性の低いユーザーへの広告表示や不要なクリックを防げるため、広告費用をより効率的に配分することが可能となります。例えば、「無料」や「試供品」といったキーワードを除外することで、購入を目的としないユーザーに広告が表示されることが少なくなり、より購買意欲のあるターゲットにアプローチすることができます。
Google広告での費用対効果を高めるうえで重要な設定だといえるでしょう。
■マッチタイプを設定する
Google広告の費用をおさえるためには、マッチタイプを使い分けもポイントとなります。マッチタイプは、広告が表示される条件を定めるキーワードの設定方法で、完全一致、フレーズ一致、部分一致の3種類があります。
例えば、完全一致を設定すると、ユーザーの検索クエリが登録したキーワードと完全に一致する場合のみ広告が表示されます。広告表示が不要な検索に対して露出することを防げるため、広告費用の無駄を減らすことにつながります。
広告の達成率を高めつつ費用をおさえることが可能となるため、マッチタイプを適切に使い分けるようにしましょう。
Google広告の費用対効果の測定方法
広告効果や費用が適切かを判断するためには、費用対効果を把握しておく必要があります。本章では、Google広告の費用対効果を測定する方法を解説します。
■STEP1:コンバージョントラッキングの設定
コンバージョントラッキングを設定することで、Google広告からの流入後のユーザー行動を詳しく追跡し、どの広告がコンバージョンにつながったかを把握できます。例えば、商品の購入や問い合わせなど、目的とするアクションが完了した際のデータを収集することができ、その情報から広告の効果を評価できます。
コンバージョントラッキングの基本機能は無料で活用できます。Googleの管理画面からコンバージョンの種類、追跡方法などを設定しましょう。ウェブ解析に必要な基本指標を網羅して分析できるため、自社のニーズに合うレポートを作成できます。今後の広告戦略の策定にも役立つでしょう。
■STEP2:Googleアナリティクスと連携
Google広告の効果を詳細に把握するためには、Googleアナリティクスとの連携が有効です。Googleアナリティクスとは、ユーザーの属性データや行動データを分析し、サイト改善につなげられるアクセス解析ツールで、こちらも基本機能は無料です。
例えば、特定の広告からの訪問者がサイト内でどのような行動をとったかを追跡し、それをもとに広告施策を改善させることができます。
■STEP3:各指標を確認する
コンバージョントラッキングとGoogleアナリティクスを設定したあとは、広告の効果測定に必要な各指標を確認しましょう。重要な指標にはインプレッション数、クリック数(クリック率)、クリック単価、コンバージョン数(コンバージョン率)、コンバーション単価、そして広告費用対効果(ROAS)(※2)があります。これらのデータを分析することで、広告効率と成果を評価し改善点を洗い出せます。
特に、広告の費用対効果は広告投資に対する売上の効果を示す重要指標です。数値が高いほど広告費に対して大きい売上を立てられていると判断できます。
効率的な広告運用を目指すには、各指標を定期的に検証し、適切な対策を講じることが必要です。
※2 ROASは、広告費に対して、どれだけ売上を得られたかを測る指標のこと。
Google広告の効果をより高めていくために
Google広告の費用対効果を高めるためには、広告代理店を活用するのも手段の一つです。最後に、広告代理店の活用と費用対効果の関係やメリットについて紹介します。
■広告代理店を活用する
広告代理店を活用することで、Google広告の運用を効率的かつ効果的に行うことが可能です。広告代理店はWebマーケティングの専門知識が豊富で、最新のトレンドやノウハウに基づいた広告戦略を提案してくれます。広告代理店は広告効果の最大化を目指しながら運用するため、投資した広告費用に対して高い効果を期待できるでしょう。
またGoogle広告の運用自体を代理店に任せられるため、自社内に専門の人材を配置する必要がありません。その分コストや負担を軽減することにもつながります。
このように広告代理店の活用は、広告運用の質を向上させるだけでなく、時間やコストの節約、最終的には費用対効果の向上もねらえる効果的な手段といえます。
■広告代理店を活用した際にかかる費用の相場
広告代理店を通じてGoogle広告の運用を依頼する場合、運用手数料が発生します。手数料の料金形態は手数料率(マージン)型、定額型、成果報酬型の3種類あります。Googleのリスティング広告で主に採用されているのは手数料率型です。
手数料率型は、広告費に応じて手数料が決まる料金形態のため、広告費が増えるほど手数料も高くなります。費用相場は広告費の15~20%ほどといわれています。例えば、広告費が100万円の場合、代理店への支払いは20万円となります。
前述したように、広告代理店への依頼は自社のリソースを節約できたり、最新情報を活用した広告運用ができるなどのメリットがあります。一方で、一定の費用がかかるため、コストの兼ね合いも踏まえて依頼を検討するようにしましょう。
費用をおさえながらGoogle広告の効果の最大化を目指そう
Google広告を効果的に活用するためには、広告費の管理がポイントです。広告費は、広告の種類や出稿の規模により高額になる可能性があります。そのため、ターゲットの絞り込みや除外キーワードの設定など、費用削減につながる施策を講じていきましょう。
また、広告の初期投資をおさえることも一つのポイントとなります。一般的に広告費は広告効果が出る前にまとめて支払うケースが多い傾向にあります。そのため、特にキャッシュに余裕がない場合、広告投資が財務に大きな影響を及ぼすことがあるかもしれません。こうした問題を解決する一つの方法として、広告費のBNPL(※3)サービスを活用することがあげられます。BNPLを活用すれば、キャッシュフローに与える影響をおさえつつ、適切なタイミングでの広告出稿に踏み切れます。
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